うなぎの白焼き、蒲焼き、塩焼きの違いと美味しい食べ方を解説!

古くから親しまれているうなぎ料理、特に江戸時代からはうなぎの蒲焼きが有名で現代でも人気の料理ですね。

そのためか

「うなぎといったら蒲焼き!」
「蒲焼き以外にも白焼きってあるけどどんなものかよく知らない」

という声も多いかと思います。

しかし、うなぎは蒲焼きだけじゃなくて他にも味わい深い焼き方があるんです!

今回はなぎの焼き方とおすすめの美味しい食べ方についてご紹介します!

うなぎの白焼きってどんな料理?

まずは名前は聞いたことあるけどどんな料理かわからないという声の多いうなぎの白焼きからご説明します!

白焼きの読みは「しらやき」で、いわゆる素焼きです。

蒲焼きはタレをつけて焼くのに対して何もつけずにそのまま焼いたものが白焼きという料理になります。

蒲焼きは最初からタレをつけて焼くわけではないのですが、それは次でご説明します。

 

味付けとしては何もつけないため、わさびなどの薬味と一緒に食べたり、醤油を少しかけて食べるといったうなぎ本来の味をより楽しむための料理になります。

このため、うなぎを白焼きで提供しているお店はうなぎの味にかなり自信があるお店と言えます。

そして、実際に食べてみると納得の味わいで是非一度蒲焼きを我慢して食べてほしい料理です。

 

うなぎの蒲焼きってどんな料理?

白焼きはそのまま焼く、蒲焼きはタレをつけて焼くと白焼きの解説の際にご説明しましたが、厳密には少し違います。

蒲焼きの場合、捌いたうなぎにタレをつけて焼くわけではなく、一度白焼きにしてからタレをつけて焼くのが蒲焼きです。
ここで詳しい人は

あれ?蒸し焼きしないの?
白焼きにして蒸し焼きにしてからタレをつけて焼くんじゃないの?

と思われたかもしれません。
それは正解でもあり、不正解でもあります。

というのも実は蒸し焼きの工程を挟むのは関東の焼き方なんです。
関西は白焼きにした後、蒸し焼きはせずにタレをつけて焼きます。
関東、関西の違いはこの他にもあるため、後ほどまとめて解説します!
先に知りたい人はこちら

蒲焼きの味はうなぎの味にプラスしてお店独自のタレの味となるため、各お店の歴史、伝統の味を楽しめるのが醍醐味ですね!
初めて訪れるお店では蒲焼きでそのお店自慢のタレの味を楽しむのも良いですね!

 

うなぎの塩焼きってどんな料理?

うなぎは白焼き、蒲焼きの他にも塩焼きがあります。
白焼き、蒲焼きのタレをつける前の焼きはそのまま何もつけずに焼いていましたが、塩焼きはその名の通り塩をつけて焼きます。
生の状態から塩を振って職人の手によって味を整えられていますので、白焼きとはまた違い、うなぎ本来の味を最大に引き出している感じさえ受け取れる料理です。

白焼き、蒲焼きに比べ塩焼きを提供しているお店は少ないですが、見かけたら一度は試してほしい料理です!

お店によっては塩焼きにニンニクを少々添えられた提供をされているところもあり、塩焼きもそのお店でしか味わえない逸品になっているかと思います。

白焼き、蒲焼き、塩焼きの違いまとめ

白焼き、蒲焼き、塩焼きを連続で紹介して情報量が多くなってきましたので、ここでそれぞれの違いを一覧にまとめてみました。

工程 白焼き 蒲焼き 塩焼き
下味 なし なし 塩味
焼き あり あり あり
タレ付け焼き なし あり なし

 

まだある違い!関東と関西の違いも解説!

関東と関西の蒲焼きは、
関東は白焼き → 蒸し焼き → タレ付け焼き
関西は白焼き → タレ付け焼き
の違いがあることは蒲焼きのところで簡単にご説明しました。

しかし、焼き具合も違いがありますし、他にも関東と関西には違いがあるため全部紹介しちゃいます!

うなぎの大きさ

関西と関東では扱ううなぎの大きさから違います。
関西では養殖されてうなぎを使うのが一般的ですので大きいうなぎを使っています。
一方で関東は天然のうなぎを使うこともありますのでそのサイズは小さくなります。
また、関東では1人前=うなぎ1匹が好まれる傾向もあるため、関西よりもそのサイズは小さくなります。

 

うなぎの捌き方

うなぎの世界は捌き8年、串3年、焼き一生と言われていますが、その捌き方も関東、関西で違いがあります。
うなぎはその身を半分に捌かれますが、関西では腹から捌く腹開き、関東では背から開く背開きでの捌き方となります。

この理由は諸説あり、関西では商人気質で関東は武士気質というのが一説にあります。
商人は人付き合いを重視するので「腹を割って話す」というところから腹開き、武士は屈辱である「切腹をしない」というところから背開きという説です。

もうちょっと料理よりの説ですと、背開きの方が腹開きよりも身崩れしにくいという説もあります。
関東では蒸し焼きの工程があり身が柔らかくなるため、身崩れをしにくくするために背開きにしているのかもしれませんね。

 

うなぎの焼き加減

うなぎの焼き加減ですが、関西は蒸し焼きがない分、炭火での焼きをしっかりと時間をかけて焼きます。
このため、関東のものと比べるとパリッとした食感が特徴になります。
関東の方は白焼きとタレ付け焼きの間に蒸し焼きを挟みますのでパリッとした食感ではなくふっくらとした食感に仕上がります。

余分な脂を焼いて落とすのを中心としているか蒸して落とすのを中心としているかの違いはありますが、どちらも脂っぽさが残らない工夫がされているのは間違いないです。
ただし極めるのは難しく焼き一生の言葉に偽りなしといった世界のようです。

 

うなぎの焼き串

うなぎのサイズ、焼き加減から関西は大きいサイズを長時間焼く必要があるため、長い鉄の串を使って焼いています。

対して関東はサイズが小さく焼き時間も比較的短いため短い竹の串を使っていることが多いです。

関西は竹の串だとその焼き時間に耐えられないため、竹の串を使うことはありませんが、関東の場合は鉄の串でも役割は果たせるため鉄の串の場合もあるようです。

 

うなぎの美味しい食べ方!

白焼き、蒲焼き、塩焼きと3種類の焼き方についてご紹介しましたのでそれぞれのおすすめの美味しい食べ方もご紹介します!

 

白焼きの場合

白焼きの場合は薬味と共に食べるのがおすすめです!

薬味はわさび、ねぎ、ごま、刻みのり、山椒、ゆず胡椒、大根おろしのどれか、または複数が提供されていると思いますが、中でも一押しはわさびです!
うなぎの薬味といったら山椒というイメージが強いですが、山椒の味は個性が強いのでタレで味付けされた蒲焼きの方が白焼きよりも相性は良いです。
このため、うなぎ本来の味が出ている白焼きは主張しすぎない、わさび、ねぎ、ごま、刻みのり、大根おろしが良いですが、わさびが最もうなぎの味と合うかと思います。

 

蒲焼きの場合

蒲焼きの場合は、既にお店の歴史、伝統が詰まったタレで味付けがされていますのでそのまま食べるだけで十分美味しい食べ方と言えます。
薬味を加える場合は、既に白焼きの食べ方のところでも触れてしまいましたが、蒲焼きの場合は薬味としては山椒が最も相性が良いです。
また、山椒以外のおすすめの薬味はひつまぶしでも用いられているわさびです。

ひつまぶしというところで出汁をかけて食べるのも良いですが、出汁は塩焼きが最も相性が良いです。

 

塩焼きの場合

塩焼きも蒲焼きと同様、職人の手によって良い塩味がつけられているため、そのまま食べるだけで美味しい食べ方になります。
薬味はどれも合わないということはないですが、塩焼きの場合はねぎが最もおすすめです!
塩味によってねぎの甘みを感じることができるため、より味わいが良くなります!

そして薬味ではないですが、出汁をかけて食べるのが塩焼きはかなり美味しいです!
塩味がきいた味を持っているのでお茶漬けのように出汁をかけた食べ方は抜群に合います!

 

さいごに

うなぎの焼き方を中心に違いや美味しい食べ方についてご紹介してきましたがいかがだったでしょうか?

歴史がある料理だけに色々奥深いですね。
今後うなぎを食べる上での参考になったなら幸いです。
是非ご自分のお気に入りの食べ方、お気に入りのお店を見つけてうなぎライフを楽しんでください。

それでは最後までお読みいただきありがとうございました。
あなたの食事が楽しく最高になることを祈ってます。

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